M&A仲介・紹介会社を利用する場合の注意点について、弁護士が解説!

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【ご相談内容】

社会情勢の変化に対応するべく、当社では経営資源の選択と集中について検討を進めています。この検討の中で、当社のA事業部門については競業他社に引き取ってもらう、B事業部門については関連事業を含めて他社より買い取るという経営方針が示されました。そこで、当社は、M&Aを専門に取り扱うM&A仲介・紹介会社に対し、取引業者の探索と選定、取引交渉の媒介等を依頼することになりました。

M&A仲介・紹介会社を利用するに際しての注意事項があれば教えてください。

 

 

【回答】

近年、M&A市場は拡大・活発化しており、これを受けてM&Aの仲介・紹介を行う会社も増加傾向にあるとされています。しかし、同じ仲介・紹介でも、不動産取引であれば宅建業法、人材取引であれば職業安定法といった業法規制があるのに対し、M&A取引については現時点(※本記事は2021年9月作成)では業法規制が存在しない状態です。

このため、一部のM&A仲介・紹介事業者による一方的な契約内容が問題視されるようになってきており、実は新たな法規制も含めた議論が進んでいるという実情があります。

それはともかく、執筆者が相談を受けた中で、類型的に多いと感じた注意事項について、以下解説を行います。

概要としては、①M&A仲介・紹介会社は必ずしも依頼者の味方とは限らないこと、②報酬をめぐる誤解・トラブルが多いこと、③一度契約してしまうと代替業者等からM&A話を持ち掛けられても話を進めることが極めて困難となってしまうこと、の3点となります。

 

 

【解説】

 

1.M&A仲介・紹介会社の立ち位置を理解すること

 

(1)両手取引(利益相反リスク)

両手取引とは主に不動産業界で用いられる言葉ですが、例えば、宅建業者が売主・買主の双方から依頼を受けて不動産取引の仲介を行っていることを指します。

まず確認しておきますが、この両手取引を行うこと自体は明確に違法とされているわけではありません。しかし、売主と買主という利害が相反する当事者双方から依頼を受けて仲介取引を行うことは決して望ましいことではないというのは誰から見ても明らかです。その理由につき端的に指摘するとすれば、依頼者の利益に沿って宅建業者が動いてくれるのか疑義が生じるからです。このため、宅建業者としても基本的には両手取引を避ける傾向があるとされています。

さて、M&A仲介・紹介会社の現状ですが、執筆者が知る限り、ほぼ両手取引が行われているのが実情です。

したがって、M&A取引を行おうとする売主・買主は、M&A仲介・紹介会社が依頼者の利益のみを考慮してアドバイスその他活動をしてくれるわけではないことを理解しておく必要があります。また、さらに付け加えるのであれば、M&A仲介・紹介会社は決して中立公平な立場でアドバイスその他活動を行ってくれる保証はどこにもないという点も理解しておく必要があります。

こういったことを書いてしまうとM&A仲介・紹介会社より反発を受けてしまいそうなのですが、M&A当事者(売主・買主)は、M&A仲介・紹介会社のアドバイスその他活動について100%信頼することは危険と言わざるを得ません。一部の事例ではありますが、M&A仲介・紹介会社が自らの利益を最大化するために、売主・買主双方に対して不適切な対応を取っていたという事例も存在します。売主・買主において、M&A仲介・紹介会社の不適切行為を見極めることは正直難しいと思います。しかし、対応に納得がいかない場合はもちろん、手続きの節目節目で弁護士等の専門家にアドバイスをもらいながら、M&A仲介・紹介会社の活動を適宜監視することが望ましいこと、理解しておきたいところです。

 

(2)トラブル対応(特にクロージング後)

M&A取引終了後、M&A取引当時は想定していなかったような経営上の不都合などが表面化することがあります。会社・事業を買取った買主としては、今後の経営に支障を来す以上、このような不都合を解消するべく対策を講じることになるのですが、当該不具合が売主又は売主代表者に起因する場合、M&A取引の交渉に際して間に入っていたM&A仲介・紹介会社を通じて対処したいと考えることがあります。

しかし、よほどのことがない限り、M&A仲介・紹介会社がM&A取引終了後に表面化したトラブルに介入して解決を図ることはあり得ません。これは弁護士法違反の問題が生じかねないということもあるのですが、そもそも論として、M&A仲介・紹介会社との契約上、M&A取引終了後に表面化したトラブルについて一切責任を負わない旨定められていることが通常だからです。

つまり、M&A取引交渉時には親身になって相談に乗ってくれていたM&A仲介・紹介会社であっても、M&A取引終了後は手のひら返しの如く一切対処してくれません。M&A取引終了後に生じたトラブルは、すべて当事者の責任と負担で解決する必要があることを理解しておく必要があります。

なお、M&A取引交渉の最中に売主と買主との間でトラブルが生じた場合、双方の着地点が見いだせるようM&A仲介・紹介会社がある程度介入してくれる場合もあります。しかし、トラブルが解決するまで尽力するかというと必ずしもそうとは限らず、トラブル解決まで長引きそう又は解決困難と判断した場合、M&A仲介・紹介会社はM&A取引の交渉自体を破談にし、後は関知しないというスタンスをとることもあります。

いずれにせよ、M&A取引に関連するトラブルについては、M&A取引の当事者である売主と買主が直接やり取りすることで解決を図る必要があること、すなわちM&A仲介・紹介会社に解決を依頼することはナンセンスであることに注意が必要です。

 

 

2.報酬の発生条件・タイミングが複数存在すること

 

M&A取引を行うに際し、M&A当事者(売主・買主)は、不動産取引あるいは人材紹介取引とパラレルに考えることが多いようです。このため、仲介・紹介会社に対して、M&A契約成立時に仲介手数料(成功報酬金)を支払う必要があることは認識しているのですが、それ以外の費用が発生することについて十分に理解できていないことも多いようです。

M&A仲介・紹介会社が提案する費用体系については色々なパターンがありますが、ここでは売主・買主がM&A仲介・紹介会社に対して支払うことが多い典型的な費用について解説を行います。

 

(1)着手金(取引開始時)

多くの場合、M&A仲介・紹介会社に対して、M&A当事者の探索・発掘業務の開始に際して着手金を支払うことが定められています。不動産取引や人材紹介取引の場合、宅建業者や人材紹介会社に対して着手金を支払うことはあまり無いと考えられることから、この点は意識しておく必要があります。

ところで、着手金を支払う場合ですが、M&A当事者(売主・買主)としてはこの着手金の対価内容、すなわち着手金を支払うことでM&A仲介・紹介会社がどういった活動を行ってくれるのかを検証する必要があります。なぜなら、M&A当事者(売主・買主)としては着手金を支払った以上、M&A仲介・紹介会社は候補者を探索・発掘し、候補者の選抜や調査、M&A取引交渉の媒介などM&A取引が成立するまでの全ての業務を行ってもらえると期待していたところ、一部業務については別料金が発生するとしてM&A仲介・紹介会社より別途請求を受け、トラブルになりがちだからです(例えば、売主の状況を調査するためのデューデリジェンス費用などは別途発生することが通常です)。

また、着手金の位置づけとして、M&A取引が成立後に支払われる報酬金の一部として充当されるのかについても確認しておきたいところです(ちなみに、必ず報酬金に充当されなければならないという話ではなく、充当されない場合も多く存在します)。

なお、着手金については一切返金されない旨定められることが通常ですが、何らかの返金条件が定められている場合、条件内容について確認しておく必要があります。

 

(2)中間金

中間金について定義はないのですが、執筆者がよく見かける内容としては、M&A仲介・紹介会社が複数の取引候補者を探索・発掘し、依頼者に紹介した上で、依頼者が特定の候補者に絞り込み、いよいよ具体的なM&A取引の交渉を開始するという段階で、M&A仲介・紹介会社に対して支払う費用と定められていることが多いように思われます。

イメージ的には、取引候補者の選定が終了し、M&Aを行うに際して具体的な条件交渉にステージが移行する時点を一区切りとし、M&A仲介・紹介会社に対して、取引候補者絞り込みに対する成果報酬を支払うといったものと捉えればよいかもしれません。

この中間金ですが、やはり対価内容について注意する必要があります。比較的多くの事例では中間金は、M&A取引が成立した場合における前払いの成功報酬金の一部という位置づけになっています。このため、M&A取引が成立(クロージング)時に支払う成功報酬に中間金が充当されることが多いように思われます。しかし、中間金の対価内容として、取引候補者の紹介選定ができたことに対する報酬とされていた場合、M&A取引が成立した場合の前払い成功報酬とは異なる性質のものとなります。したがって、中間金は成功報酬に充当されない(成功報酬は額面通り満額支払う必要がある)場合もありうるところです。

また、中間金については、返金条件についても確認する必要があります。特に取引候補者と具体的なM&A取引条件を協議した結果、残念ながらM&A取引成立とならなかった場合、中間金はどうなってしまうのかという点は、売主・買主とも関心が高い事項と考えられます。場合によっては返金条件について、M&A仲介・紹介会社と交渉し、契約内容の変更を求めたほうが良い場合も想定されますので、よくよくチェックし、分からない場合は弁護士等の専門家とも相談するのが望ましいと考えられます。

 

(3)月額報酬(ランニングロイヤルティ)

不動産取引や人材紹介取引ではまず考えられないものとして、月額報酬などと称したランニング費用となります。このため、M&A仲介・紹介会社と取引する売主・買主の中には、このような費用負担について十分に理解・認識していないことがあるようです。

月額報酬の負担があるのか確認することはもちろんですが、月額報酬は、いわばM&A取引に時間がかかればかかるほどM&A仲介・紹介会社が得られる金銭であり、どうしてもM&A取引を行おうとしている売主・買主とは利害が相反するものとなります。月額報酬の負担がある契約書をM&A仲介・紹介会社が提示してきた場合、契約交渉にて月額報酬の負担を削ることは現実的に困難であると考えられます。この場合、月額報酬の支払いはやむを得ないとしつつ、上限額を設ける(例えば12ヶ月分支払えばあとは発生しない等)、あるいは一定の事由が生じた場合は発生しない(例えば中間金支払い以降は発生しない等)といった条件変更の可否を探りながら交渉を進めるといった対抗策が取れないか検討したいところです。

なお、月額報酬は発生するものの、その支払い時期はM&A取引が成立したときに一括支払いとする取り決めもあるようです。定期的な金銭負担が発生しないという点では意義があるかもしれませんが、M&A取引に時間がかかる等した場合、最終的には思わぬ支払いコスト増となってしまいます。月額報酬については、負担の有無のみならず支払い条件についてまで精査するべきです。

 

(4)成功報酬(M&A取引成立時)

M&A仲介・紹介会社の尽力により、M&A取引が成立した場合に成功報酬支払い義務があること、これ自体はM&A取引の当事者である売主・買主とも理解しているのが通常です。問題は成功報酬の算定の仕方です

M&A取引額に対して一定の料率を掛け合わせることで算出するという単純明快な場合もあるのですが、このような算出方法となっていても、たいていの場合は最低報酬額に関する規定が設けられています。すなわち、上記算出方法による報酬額が最低報酬額を下回る場合、最低報酬額にて支払いを行う必要がありますので、成功報酬の算出方法については十分に注意を払う必要があります。

なお、多くのM&A仲介・紹介会社が採用する成功報酬体系は、上記に記載したような単純な算出方法ではありません(レーマン方式などが有名です。なお、そもそもM&A取引額を基準としない算出方法を採用しているM&A仲介・紹介会社も存在します)。成功報酬の算出方法について理解が不十分であった場合、売主の手元に残るお金が思った以上に少額となってしまったり、買主が負担する費用が想定以上のものとなったりするなど、色々と問題が生じえます。

成功報酬についてはまとまった金額になりがちであり、特に注意を要します。成功報酬額の算出方法、支払い時期・方法については十分に確認を行い、理解ができない場合は弁護士・税理士・会計士など専門家に適宜相談しシミュレーションしつつ、納得がいくまでは安易にM&A仲介・紹介会社が提示する契約書に署名押印はしないという対応が必要不可欠です。

 

(5)クロージング後の表明保証違反と報酬減額

上記(1)から(4)までは、M&A仲介・紹介会社と契約し、通常通り業務遂行する場合に発生する費用となります。一方、ここで記載するのは何らかの事情でイレギュラーな事態が生じた場合に、費用負担について変動が生じないのかという問題となります。

具体的には、M&A取引が成立(クロージング)し、株式や事業の譲渡も無事実行され、M&A仲介・紹介会社に成功報酬(M&A取引額に一定料率を掛けて算出)を支払った、しかし後日、買収した会社に色々と問題が発覚し、M&A取引における売買金額を減額したという事例があったとします。事後的とは言え、M&A取引における売買金額が減額となった以上、成功報酬についても減額するべきではないかと考えるM&A当事者(売主・買主)もいるかもしれません。しかし、法律上当然に減額するべきという決まり事はありません。また、M&A仲介・紹介会社との契約上はむしろ上記のような事態が生じても成功報酬は減額しないと明記されていることが通常です。

したがって、結論としては、M&A取引成立後にM&A取引額に影響を与えるような事由が見つかり、当該取引額に変動が生じたとしても、M&A仲介・紹介会社に対して支払う成功報酬については影響を及ぼさないというが原則となります。

ちなみに、M&A取引額に影響を与えるような事由がないか事前にデューデリジェンスを行うわけですが、このデューデリジェンスをM&A仲介・紹介会社が行っており、かつ当該事由を容易に発見することができたといった事情があれば、M&A仲介・紹介会社に対して損害賠償請求を行うことで、結果的に成功報酬の減額を実現できる場面もあるかもしれません。しかし、執筆者の個人的感覚とはなりますが、極めて例外事象ではないかと考えます。やはりM&A仲介・紹介会社に対して、事後的に成功報酬の減額を求めることは難しいと認識する必要があると思われます。

 

(6)みなし報酬

みなし報酬が発生する場面としては、例えば

  • 仲介・紹介会社が尽力しているにもかかわらず、売主と買主が直接交渉を行っていることを仲介・紹介会社に秘匿して取引を成立させ、仲介・紹介会社に対しては虚偽の報告(取引を実行しない)を行った場合
  • いったんは交渉決裂となり、仲介・紹介会社が業務を終了させた後、一定期間内に当事者間で再度交渉が再開し、仲介・紹介会社が関与しないまま取引を成立させた場合

といった事例が考えられます。なお、不動産取引や人材紹介取引でも、このようなみなし報酬規定は設けられており、仲介・紹介会社を利用する当事者も認識していることが多いのですが、仲介・紹介会社への報酬支払いを逃れるべく、故意に仲介・紹介会社を外すよう仕向けることが多いのが実情のようです。

M&A仲介・紹介会社が提示する契約書では、こういった事例を想定してみなし報酬に関する規定を設けていることが多いのですが、少なくとも本来発生するであろう報酬の範囲内でみなし報酬支払い義務を定めているに過ぎないのであれば、当該規定は有効と考えられます。一方、一種の制裁的な意味合いを込めて本来発生するであろう報酬額を超えてみなし報酬額を定めていることもあります。この場合、あまりに高額な場合であればともかく、一種の違約罰な意味合いの金銭負担をさせることも原則有効と考えられています。したがって、M&A当事者(売主・買主)が、みなし報酬について高額であるから支払いを拒絶するということは原則できないと考えたほうが無難です。

なお、仮にみなし報酬に関する規定が定められていなかったとしても、M&A当事者(売主・買主)が故意にM&A仲介・紹介会社を排除したという点で妨害行為を行っている以上、満額の成功報酬支払い義務が発生する可能性は十分にあり得ます(条件成就の妨害と呼ばれる事例であり、不動産取引を中心に多数の裁判例が存在します)。したがって、みなし報酬に関する規定がないからといって、M&A仲介・紹介会社を故意に排除しても問題なしと判断するのは早計と言わざるを得ないこと、注意が必要です。

 

 

3.独占的交渉権の付与(専属専任契約)に注意すること

 

M&A仲介・紹介会社を利用する場合、通常は当該M&A仲介・紹介会社のみを通じて候補者の探索と選定、M&Aの取引交渉を行うことが定められています。このようなM&A仲介・紹介会社に対して独占的な交渉権を付与する内容(不動産取引で用いられる専属専任契約)は、法律上当然に違法とされるわけではない以上、M&A仲介・紹介会社を利用する当事者(売主・買主)は、当該内容に縛られることになります。この結果、次に記載する(1)(2)のような問題がどうしても発生することになります。

 

※専任契約と専属専任契約の相違は次の通りです。

・専任契約…他の仲介・紹介会社に取引候補者の探索・選定を依頼することはNGであるが、依頼者自ら取引候補者を探索・選定することはOKの契約類型

・専属専任契約…他の仲介・紹介会社に対して依頼することはもちろん、依頼者自らが取引候補者の探索・選定を行うこともNGとする取引類型

 

(1)他のM&A仲介会社を利用した場合

現在依頼しているM&A仲介・紹介会社の動きが鈍いので、他のM&A仲介・紹介会社にも依頼者が声をかけたというパターンもありますが、意外と多いのが、他のM&A仲介・紹介会社よりM&Aを検討している当事者(売主・買主)の案内(売込み)が偶然行われたというパターンです。

依頼者としてはM&A取引に興味がある以上、このような案内があった場合、話だけでも聞いてみようと考えがちです。そして内容を確認したところ、実現可能なM&A取引になりそうなので、もともと依頼していたM&A仲介・紹介会社には報告せず(あえて黙っておき)、他のM&A仲介・紹介会社と協議を進めつつ、M&A取引を実行するということは実際に事例として存在します。そして、M&A取引を実行後、もともと依頼していたM&A仲介・紹介会社より違約金やみなし報酬の請求がきて、慌てふためいてしまうということがあったりします。

正直なところ、もともと依頼していたM&A仲介・紹介会社の動きの鈍さや対応等について不平不満をぶつけたところで、違約金やみなし報酬をゼロにするということは難しいといわざるを得ません。こういった問題に巻き込まれないためには、次のような点を注意しながらM&A仲介・紹介会社との契約を事前に検証するほかないと考えられます。

・独占的な交渉権は期間限定(例えば契約締結後1年間など)に変更する

・一定の事由が発生した場合、独占的な交渉権が消滅するような内容に変更する

・M&A仲介・紹介会社との契約について、中途解約可能な内容に変更する

・独占的な交渉権を消滅させる場合や中途解約した場合の清算方法を明確にする

 

(2)自ら取引候補者を探索し折衝した場合

これも意外とありうるのですが、M&A仲介・紹介会社に依頼していたところ、偶然にも知人等よりM&A取引に興味を持つ候補者を教えてもらい、当該候補者と話を進めていくうちに協議がまとまり、M&A取引の実行まで行ってしまうという事例です。

こういった事例についても、残念ながら、M&A仲介・紹介会社と締結した独占的交渉権に違反する以上、やはり違約金やみなし報酬支払いの問題は避けて通ることができません(なお、執筆者の知る限りですが、M&A仲介・紹介会社との契約において、いわゆる専任契約に留まる契約は少ないようにおもわれます)。上記(1)で記載したような契約内容の検証と変更交渉はもちろんですが、M&A仲介・紹介会社と契約締結後に紹介話があった場合、正直にM&A仲介・紹介会社に報告し、今後の対応について落しどころを探ったほうが結果的にはリスクが少ないように思われます。

 

 

<2021年9月執筆>

※上記記載事項は弁護士湯原伸一の個人的見解をまとめたものです。今後の社会事情の変動や裁判所の判断などにより適宜見解を変更する場合がありますのでご注意下さい。

 

 

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弁護士 湯原伸一

「リーガルブレスD法律事務所」の代表弁護士。IT法務、フランチャイズ法務、労働法務、広告など販促法務、債権回収などの企業法務、顧問弁護士業務を得意とする。 1999年、同志社大学大学院法学研究科私法学専攻課に在学中に司法試験に合格し、2001年大阪弁護士会に登録し、弁護士活動を開始する。中小企業の現状に対し、「法の恩恵(=Legal Bless)を直接届けたい(=Direct delivery)」という思いから、2012年リーガルブレスD法律事務所を開設した。現在では、100社以上の顧問契約実績を持ち、日々中小企業向けの法務サービスを展開している。

 

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