内容証明郵便に記載された回答期限への対応(ショート記事)

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企業法務に関する相談を受けていると、ある程度似通ったご相談をお受けすることがあります。

このWEBサイトを訪問されている方におかれまして、ご参考までの情報共有として、以下記載します。

 

 

ご相談

ちょっとしたトラブルがあり、当社としては是々非々の対応を行っていたのですが、突然弁護士より内容証明が送付されてきました。

色々小難しいことが書いてはあるのですが、「本書受領後7日以内に対処せよ」と記載されています。

この期限内に対応しなかった場合どうなるのでしょうか。

 

回答

案件内容にもよるのですが、一民間人にすぎない弁護士が送付した“お手紙”に記載された期限設定にすぎない以上、法的な意味は原則ありません。

少し詳しく説明すると、相手弁護士が一方的に設定した期限であり、法的に順守しなければならない義務は生じませんし、期限が経過したからといって当然にペナルティが課せられることもありません。

したがって、内容証明に記載されている期限については、それほど意識する必要はないかと思います。

 

以上が原則ですが、2つ例外について触れておきます。

(1)何らかの支払いを求める内容証明の場合、相手弁護士が設定した支払期限を経過したら遅延損害金が発生するという効果を生むことがあります。

ただ、支払いの根拠となっている債権自体が発生しないのであれば、遅延損害金も発生しようがありません。

したがって、支払期限の経過により遅延損害金を気にする必要がある場面とは、お金を借りたこと自体は間違いなく、当方の都合で支払を遅延しているといったパターンといった、ある程度限定されたものになると思われます。

(2)期限内に何らの応答をしなかった場合、相手本人の意向にもよりますが、相手弁護士はより強硬な手段に打って出るかもしれない(典型的には訴訟提起など)という事実上の不利益が生じることがあります。

ただ、これについては、期限内に相手の要求に対して「NO」と返答した場合も同様であり、そもそも相手の主張と争いがあるのであれば、あまり気にしても仕方がないかもしれません。

ちなみに、例えば、支払い義務がある金銭を約束通り支払っていないといった、当方側に不備がある案件であれば、期限内に「書面を受領しました。当方も弁護士と相談の上回答しますので、今しばらくお待ちください。なお、期限内には回答ができない場合があること、予めご承知おきください」といった回答文書を発送しておき、当方としても然るべき準備を進めていることを回答しておくことも一案です。

要は時間稼ぎにすぎないのですが、一般的には期限を経過した直後に強硬手段に打って出ることを抑止する効果があると考えられます。

 

以上の通り、相手弁護士が設定した期限に対し、①あえて何らの回答をせずに無視する、②期限の延期要請を意味する回答を行う、③真正面から反論する(or真正面から認める)など、どのような反応を示すかは、ケースバイケースの判断です。

このあたりについては、案件の処理方針や交渉戦術によって変わってきますので、相手弁護士より内容証明を受領した場合、弁護士に直ぐに相談して、今後の見通しを含めた見解をもらうようにしてください。

 

 


弁護士 湯原伸一

「リーガルブレスD法律事務所」の代表弁護士。IT法務、フランチャイズ法務、労働法務、広告など販促法務、債権回収などの企業法務、顧問弁護士業務を得意とする。 1999年、同志社大学大学院法学研究科私法学専攻課に在学中に司法試験に合格し、2001年大阪弁護士会に登録し、弁護士活動を開始する。中小企業の現状に対し、「法の恩恵(=Legal Bless)を直接届けたい(=Direct delivery)」という思いから、2012年リーガルブレスD法律事務所を開設した。現在では、100社以上の顧問契約実績を持ち、日々中小企業向けの法務サービスを展開している。

 

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