当事務所が運営する他のWEBサイトに掲載した記事の中で、閲覧者の皆様において役に立つと思われる記事をあげておきます。
◆試用期間中の能力不足を理由に解雇は可能?会社側における注意点とは
【コメント】試用期間については色々と誤解が多いように思うのですが、実のところ法的な観点から申し上げると、試用期間について特段の意味はありません。
したがって、例えば、試用期間中だから社会保険に加入しなくてもよい、試用期間満了後に本採用を拒否しても何ら違法性はないと考えるのは誤りとなります。
本記事では、試用期間中のトラブルとして特に多い、能力不足が発覚した場合に、その従業員を辞めさせる場合の注意事項について解説を行います。
◆パワハラ対策が中小企業においても義務化に!企業に求められる対応を弁護士が解説
【コメント】2022(令和4)年4月1日より、全事業者がパワーハラスメント対策を講じる必要があります。
ただ、パワーハラスメントの該当性判断基準は不明確なところも多く、現場実務では主観的判断で“たいした問題ではない”扱いとなり、対策が放置されることもままあるようです。
本記事では、パワーハラスメントへの対応放置がリスクの高い問題であることを指摘しつつ、パワーハラスメントの該当性判断につき厚生労働省が公表している通称パワハラ指針を参照しつつ解説を行います。そして最後に、求められる社内体制についてパワハラ指針から読み取れるポイントを記述します。
【コメント】実のところ、純粋な法務視点で考えた場合、会社都合退職か自己都合退職かはあまり意味のある議論ではありません。
なぜなら、労働基準法や労働契約法において、会社都合退職、自己都合退職という概念が定められておらず、どちらも労働契約を終了させるという点では同一だからです。
このためか、経営者においても会社都合と自己都合について、特段意識することなく処理されていることも多いかもしれません。
もっとも、経営者にとって、会社都合退職か自己都合退職かが大きな利害に繋がる場面があります。
本記事では、その点も触れつつ、会社都合扱いとすることの注意点等につき、解説を行います。
【コメント】解雇とは、会社が労働者に対し、一方的に労働契約を解除することです。
いわゆる解雇には、普通解雇、整理解雇、懲戒解雇など様々なものがあるのですが、いずれについても、一方的に労働契約を解除するという点では同じです。
ただ、名称が異なるということは、その有効要件が異なります。
場合によっては普通解雇ならOKだったのに、懲戒解雇を選択したがために無効となってしまった…といったこともありますので、意識的に使い分ける必要があることに要注意です。
また、よく解雇することは難しいと言われますが、これは経営者の考え方と裁判官(法律家)の考え方が異なっていることに由来すると考えられます。
そこで、普通解雇の有効性を裁判官はどのように考えているのかを検討しつつ、適切な普通解雇の実施方法についても解説を試みます。
【コメント】IT業界の場合、通常の業務対応を行っていると認識していても、実は偽装請負に該当する…といったことが頻繁に起こります。例えば、委託者の事業所内で、受託者の担当者が委託者の指示に基づき保守運用作業を行っていたところ、偽装請負に該当するといったものが典型です。
ところで、偽装請負の成否を判断するキーワードとして、「指揮命令」という用語があるのですが、何をもって指揮命令というのか抽象的と言わざるを得ません。
このため、委託者は受託者の個々の担当者に対して一切の会話をしないといった過剰反応が出たりします。
しかし、これはこれで作業効率が落ちるため、昨今の労働生産性をあげて労働時間を短縮するという流れに逆行することになります。
本記事では、偽装請負の問題点やペナルティに軽く触れた後、厚生労働省が公表している疑義応答集の中から、特にIT業界で気を付けておきたい事項を抽出し、解説を行います。
本記事を読むことで、現場実務において、どのような行動がNGなのか、どのような対処法が考えられるのか、イメージができるようになるかと思います。
弁護士 湯原伸一 |